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越智康貴

“番外編”

のっけから脱線していきます。
花についてというか、生活にまつわる様々な消費対象の事です。

いまとても好きなファッションブランドがあります。日本人の女性デザイナーが高級パジャマをメインに展開しているところなのですが、そこの洋服を見るたびに、着るたびに、洋服に対する解像度が高められていくのを感じていて。
解像度が高まる、というのが大事です、洋服に対して開眼させられた気持ちになったのです。
ステッチやパイピングの洗練された細やかさや、生地と型と縫製方法によって明確に形出された洋服としての美しさに、何度も何度もシビれます。
表現したいことが正確に具体化されている、というのにも感動します。

さらに脱線しますが、料理家の方々が周りにたくさんいて、一緒に食事を摂っていると、香りや食感に対する感想や、この素材はあの素材に変えてもいいね、とか、これは焼く段階でどうこうしてるね、とか、料理をどんどん分解、分析していって、すごく面白く。
そしてそれがかなり具体的で、知識の深さに感動をしたり。

小学館の学研が好きで、植物の生態とか、目的とか、行動など、解説されているページを理解する毎に、より一層植物が愛しくなるというか、イメージじゃなく、植物を正面から見て捉えられている気持ちになります。
目の前で起きていることを正確に理解する、ということが楽しい。結果的に目の前にあるものに、過程を感じることもできる。

勉強って何のためにするの?という気持ちが少なからず自分の中にあり、それに対する回答でもありました。

ここからが本線です。

何が書きたいかというと、知性というものが生活を豊かにするということです。
もちろんそれだけではありませんが、モノの見方を、細部まで見える目を、生産者が消費者に伝えたいことをより理解することに、よろこびがあると思うのです。
知性を通してモノを見る、そしてモノから知性を得るという行為に素晴らしさを感じています。
そして、花を通して、というか花そのものに素晴らしさを見出してもらうのに、学問というフックも使い提案していきたい。ほら、こんなに細胞分裂を繰り返してる!って、目には見えないのに、知識をもって感じることができます。

合理性から来るよろこびじゃなく、非合理の楽しさもありますが、それはまた。